ハワイ大学の入学条件|アメリカの名門校はハードルが高い?

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ハワイ大学の正式名称は、「ハワイ州立大学機構(The University of Hawaii System)」であり、1907年に設立されました。

現在は3つの4年制大学と、7つのコミュニティカレッジで構成されており、希望に沿ったキャンパスを選択することができます。どのキャンパスも魅力的な場所に位置しており、オアフ島などの観光名所にも存在するのです。

世界的にも知名度も高いハワイ大学ですが、通うためのハードルは如何ほどでしょうか。気になるハワイ大学の入学条件や、そのほかの気になる情報を徹底解説します。

ハワイ大学の入学条件

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ハワイ大学は世界各国から留学生を受け入れていますが、入学するためにはいくつかの条件をクリアする必要があります。一口にハワイ大学とは言っても、キャンパスや大学院などによって細かい入学条件は異なります。

ここでは、ホノルル市マノア区にある、ハワイ大学マノア校を例に解説をしていきます。日本国内の大学とは異なり、海外ならではの規則もありますので、必ずチェックしてください。

ほかのキャンパスの情報が知りたい場合は、ハワイ大学一覧を閲覧することで調べられます。

高校卒業資格を保有している

大学という教育機関の性質上、高校卒業資格が求められます。

日本国内の大学であれば、「高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)」という試験をクリアすることで、大学受験への道が開かれます。何らかの理由で高校に進学・卒業できなかった方に対する救済措置で、若者が将来への夢を諦めなくて済む素晴らしい制度です。

しかし、高卒認定はあくまでも試験を受けて得る資格です。高校を卒業した証ではありませんので、全ての大学で適用されるわけではありません。

ハワイ大学では高卒認定資格で受験をすることが可能ですが、規則は日々変化していくので、必ず事前に確認をしてください。

高校・短大・大学での成績がB以上

ハワイ大学受験前に在籍していた学校で、成績がB以上でないと入学資格を得ることができません。日本の成績制度に換算すると、5段階中、3.5以上がボーダーとなります。交換留学制度を利用する場合も同様です。

B以上というのは、ハワイ大学の基準により判定されます。従って、日本の基準よりも少しハードルは高くなるでしょう。

理数系クラスの成績が特に重要視されている傾向にありますので、ハワイ大学への入学・編入を検討されている方は、現在の自分の成績を再確認してみてください。

SATまたはACTテストを受験する

以前は、SATかACTを受験しておくこともハワイ大学の入学条件に含まれています。現在はどちらも免除されていますが、予備知識としてお伝えしておきます。

        • 試験1
          SAT
          • College Boardが運営しいている、大学受験のための統一テスト
          • Reading・Mathの2種類で構成。それぞれ800点満点で、合計1,600点満点
          • 英語力ではなく、学力全般を測る
        • 試験2
          ACT
          • アメリカの大学に進学するための全米共通テスト
          • English・Math・Reading・Science Reasoningの4科目と、オプションであるEssay Writingで構成
          • SATほどメジャーではない

どちらも重要な判断材料となるテストですが、ハワイ大学マノア校では、SATの提出は任意(以前は必須だった)となっており、合否の判断材料とはしない方針となっています。入学へのハードルが1つ下がったと認識してください。

また、College Boardは2021年6月を最後に、「SAT Subject Test」を廃止しています。そういった背景もあり、ハワイ大学をはじめ、アメリカの多くの大学でSATの受験を強制しなくなりました。

ACTも同様で提出は任意となり、点数が悪くても入学の判断基準には適用されません。

英語力を証明する

ハワイ大学に入学するには、英語力を証明する必要があります。キャンパスによって条件が異なりますが、下記はマノア校のものを載せました。

試験名 点数
英検 2級A判定以上
TOEFL PBT 500
CBT/iBT 173/61
IELTS 5.0以上
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上記の英語レベルですと、付属英語プログラム(ELI)の受験が義務付けられます。

ELIの受験を免除されるには、下記の点数が必要です。

試験名 点数
英検 2級A判定以上
TOEFL PBT 600
CBT/iBT 250/100
IELTS 7.0以上
スクロールできます

アメリカの大学ですから、授業は全て英語となります。試験や論文(レポート)も英語で行われるので、学業に支障が出ないレベルの英語力は必須となるでしょう。

ハワイ大学には入学試験がありませんので、この英語力の証明が入試の代わりとなるシステムだと認識してください。

現地で生活をするうえでも英語は欠かせません。第二の母語になることを意識しながら習得に励みましょう。

願書などの事務手続きを正常に行う

当たり前のことですが、必要な事務手続きはしっかり行いましょう。

願書の書式は大学によって異なり、ハワイ大学にも専用のものが用意されています。日本国内の留学センター・留学エージェントを通じて入手することができます。さほど面倒ではないでしょうが、願書の提出には費用が発生するのでご注意ください。

願書の受付時期も、日本からの留学生は現地の学生より早い時期に設定されていますので、事前に確認しておくと安心です。

また、入学時期も年に数回設けていますので、事前に日時のチェックをして予定を組みましょう。

その他

推薦状や課外活動の報告書など、自己アピールに繋がるものは積極的に提出していきましょう。

ハワイ大学への志望理由を、作文(エッセイ)にまとめて追加するパターンもあるので、英語力に自信のある方は、チェレンジしてみてはいかがでしょうか。

ハワイ大学の特徴

眼鏡が置かれたブランケット上のペーパーバック

大学としてのレベルはもちろんのこと、ハワイ大学には南国のリゾート地特有の条件を生かした特徴が数多く存在します。

本記事では、ハワイ大学の特徴の中から、日本人留学生にとってメリットだと思われるポイントを重点的に解説していきます。ぜひ参考にしてください。

国際的(International)にトップクラスの名門校

ハワイ大学は、2022年の世界の大学の価値を決めるランキングで、上位1.5%に属する名門校です。全米大学ランキングや、教育の質(Education)を評価するランキングでも上位をキープしており、世界的に見てもトップクラスの評価を受けています。2023年も同様に評価が期待できるでしょう。

日本でいえば東大のほうが世界的な評価は高いのですが、ハワイという南国のリゾート地で名門校に通えることを考えると、どちらの魅力が上かは一概には言えません。

ですが、、NCAA(全米大学体育協会)のディビジョン1に所属するハワイ大学には、バスケットボール男子日本代表の選手が入学をしています。南の島で文武両道の学生生活を送りたい方にはおすすめの学校かもしれません。

日本人の留学生が少ない

ハワイ大学はアジア系の留学生が多いですが、日本人留学生は全体の約5%程度に止まっています。だからといって、日本人が生活にしくいかと問われればそうではありません。

ハワイという土地自体にアジア系のアメリカ人(日系・韓国系・中国系)が多く住んでおり、日系アメリカ人はその人口の約20%占めているのです。そのため、日本人に対する差別や偏見が起きにくいというのも特徴です。

もちろんヨーロッパ圏からの留学生も多いので、様々な言語(Language)に触れることができるのも、魅力の1つでしょう。外国語の学部では、インド太平洋語という聞き慣れない言語について学べます。

太平洋諸国をはじめ、未知の文化を体験できることは、今後の人生において自分の価値観や創造力を広げてくれるでしょう。

豊富な学部数

ハワイ大学は非常に豊富な学部数を誇っており、地の利を生かした海洋学などが人気を集めています。

学士 修士 博士
100種類 83種類 56種類
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レベルが高いと定評のある学科も数多く存在し、外国語の種類も豊富なので語学留学にも向いています。

また、ハワイでは限られた資源を大切にする精神があり、リサイクルや自然保護にも力を入れています。ハワイ大学に通うことで勉学だけではなく、環境保護の観点でも大きな学びが得られるでしょう。

美しく広大なキャンパス

自然豊かなマノア渓谷に建てられたハワイ大学マノア校は、最も美しいキャンパスランキングでも5位に輝いています。ビーチにもすぐ出られるため、学業とプライベートの両方を充実させられます。

勉強以外にも素晴らしい環境が整っているのは、大学に通うためのモチベーション維持につながるでしょう。

ハワイ大学への留学費用

木製テーブルでノートにペンを走らせる勉強中の手元

ハワイ大学の魅力を理解していただいたところで、少々現実的な話をしましょう。海外の大学に通う上で気になるのは、やはりお金の問題です。

海外留学は国によって費用が大きく異なります。アメリカへの留学費用は世界的にみても高額ですので、やはりハワイ大学にも高額な留学費用が必要なのでしょうか。

ハワイは日本と比べて物価の高い国ですので、気になる方も多いでしょう。ハワイ大学への留学費用や、少しでも負担を軽くする制度を解説します。

ハワイ大学マノア校の学費

キャンパスや学部によって費用が異なるハワイ大学ですが、留学1年次の学費は下記のようになります。

項目 金額(1ドル150.41円で計算)
授業料 33,336ドル(500万円)
ユニバーシティ費 882ドル(13.2万円)
教材費 1,350ドル(20万円)
滞在費(食費込み) 14,936ドル(220万円)
個人的な費用 2,742ドル(41万円)
運輸 1,117ドル(16.8)
合計 54,363ドル(811万円)
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為替レートによって大きく金額が変動するので、あくまでも一例だと認識してください。円安・円高の時期によって、全体的な費用はだいぶ変わります。少しでも費用を抑えたい方は、現地でホームステイなどを利用するなど工夫が必要です。

ハワイ大学は、アメリカの大学の中では比較的リーズナブルな学費となっています。

冒頭でも述べましたが学部によって学費は変わってくるので、より詳しい金額が知りたい方は、志望学部に問い合わせてみてください。

奨学金

日本でも同じみの制度ですが、留学中の費用負担を軽減したいのであれば奨学金制度を使いましょう。

ハワイ大学の奨学金は、下記の要因に基づいて支給されるギフト援助のため、返済する必要がありません。多くの非営利団体や、民間団体からのプレゼントという認識で受けとって大丈夫です。

  • 学業成績
  • 運動能力
  • リーダーシップ
  • 研究分野
  • 経済的必要性

奨学金にもいくつかの種類がありますので、自分に合ったものを申請すると良いでしょう。

助成金

助成金も奨学金と同様に、経済的に必要性が認められたときに授与されるギフト援助です。したがって、学生には返済義務がありませんのでご安心ください。

ただし、助成金を得るには必要書類の提出や、いくつかの条件をクリアする必要があります。

  • 学部の中で最初の学士号取得者になる
  • 重大な経済的必要性を証明する
  • ステータスで要件を確認する

詳しく知りたい方は、学部に問い合わせて確認をしてください。

ローン

学費の一括支払いが難しい場合は、ローン支払いを選択することが可能です。

しかし、奨学金や助成金とは異なり、通常の金利が上乗せされた金額を返済する義務が発生します。日本のローン制度と仕組みは同じですので、利用する際はよく検討してください。

作業研究(ワークスタディ)

ハワイ大学マノア校のキャンパス内、もしくはキャンパス近くで仕事をすることで教育費の一部を稼ぐ制度です。インターンシップ制度と内容は似ています。

財政援助パッケージの一部として活用されており、お金を稼ぐ必要性があると判断された学生にのみ適用されます。

ただし、ワークスタディ制度を利用しても、必要な学費を稼げる保証がありませんので注意をしてください。

ハワイ大学の入学条件は厳しくはない

地図と辞書が並ぶ言語学習のクローズアップ

ハワイ大学は世界的な名門大学ですが、入学条件はそこまで厳しくはありません。ハワイという地域柄、一定の英語力は必要になりますが、諦めずに勉強し続ければいつかは到達できるレベルではあります。

注意すべきは高校時代の成績です。高校卒業後に成績を変えることはできませんので、在籍中から定期試験には力を入れていく必要があるでしょう。

成績に関し、目標とする到達点が不透明な場合は、在籍している学校の教員か、留学エージェントのカウンセリングを受けてみると客観的な判断をしてくれます。

ハワイ大学は学科数が多いことから、自分の学びたい分野を極めていくことができます。入学することができれば、必ずしや充実した時間を過ごせるでしょう。

皆さんも、南国のリゾート学校への切符を手にしてみませんか?

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