モントリオールは、「北欧のパリ」と称されるほど美しい街並みの都市です。
カナダへの留学先としてはバンクーバーが有名ですが、モントリオールはトロントに次ぐ第二都市として大きな規模を誇っています。そのため、生活に不便を感じることも少ないでしょう。
フランス語圏としてもパリに次ぐ規模を持つモントリオールですが、留学先としてはどのような特徴があるのでしょうか。今回は語学留学を想定し、気になるメリットやデメリットなど、詳しく解説します。
モントリオール留学のメリット

モントリオール留学には、海外で英語を学びたい方には非常に多くのメリットがあります。
質が高く、充実した海外留学を送るには、事前に滞在先の国の特徴を把握しておくことで重要です。モントリオール留学で得られる恩恵を知っておけば、必ずや満足のいく海外留学となるでしょう。
モントリオール留学を検討している方は、参考にしてください。
英語とフランス語の両方が学べる
モントリオールは、公用語に英語とフランス語を用いるバイリンガル都市です。現地の人間は、英語とフランス語の両方を話しますので、自然とフランス語に触れる機会が多くなります。
では、なぜモントリオールはフランス語も公用語としているのでしょうか。
モントリオールという都市の始まりは、とあるフランス人探検家が発見し、名付けたのが切っ掛けです。フランス人探検家の拠点として使われていたため、イギリスのケベック州侵略を受けた後も、フランス語が都市全体に根付いているというわけです。
言語だけではなく、街並みや文化にもフランスの名残が感じられ、カナダにいながら2つの国に滞在している気分を味わえます。標識やお店の看板もフランス語で書かれていることが多いので、生活をしていく上でもフランス語の習得が必要となるでしょう。
一方で、モントリオールでは英語が通じないという声も耳にします。パリに次ぐ規模のフランス語圏ということで、英語を使わない印象をもたれがちですが、モントリオールの人口の半数以上は英語圏です。従って、英語もしっかり通じるのでご安心ください。
実に人口の約95%以上の人間が、英語とフランス語の両方を操るマルチリンガルですので、滞在中は多くのことを学べるでしょう。
語学学校が多い
モントリオールは英語教育が盛んな都市ですので、語学学校も多いです。
カナディアンやヨーロッパからの留学生を幅広く受け入れているので、都市全体で教育を後押ししているような印象を持ちます。
そのため、入学先の選択肢は非常に多いのが魅力的です。語学学校にはそれぞれ特徴があり、プログラム数や選択科目の多さ、日本語でのサポートが受けられるかなど、自分が理想とする条件を持つ語学学校を探すことができるでしょう。
まずは日本国内の留学エージェントなどを利用して、各語学学校の情報をこまめに集めることをおすすめします。
日本人留学生が少ない
モントリオールには、日本人留学生の数が非常に少ないです。都市の知名度が低いということもありますが、英語を第二公用語として学びにくる、ヨーロッパ圏の留学生が多いことも原因の1つです。
そのため、留学中は英語とフランス語が飛び交う環境にどっぷり浸かることができます。日本語に触れる機会も少ないので、英語力の向上を後押ししてくれる環境でしょう。
同郷の人間が少ないからといって、不安を感じる必要はありません。日本人のカウンセラーが常駐している語学学校も多いので、困ったことがあれば気軽に相談することができます。トラブルの際も手助けしてくれるので、1人で異国の地にいるという孤独感を味わう心配もありません。
また、日本人が少ないことで、外国人の友人・知人も増やすことができます。日本人はどうしても同郷同士でつるんでしまう傾向にあるので、せっかく海外留学をするのですから、積極的に異文化交流をしていきましょう。
比較的に物価は安い
日本と比較して物凄く安価というわけではありませんが、先進国ゆえに物価の高いカナダでは、比較的に物価が安い部類に入ります。
その最大の理由は、卵や牛乳などの生活必需品には消費税がかからないことです。滞在期間が長くなるほどその恩恵は大きく、月々の生活費を大幅に削減することができます。ただし、外食に関しては日本よりも消費税が高いので注意してください。
また、街の中心地から少し離れれば、アパートも安く借りることができます。シェアハウスを選択すれば、1人あたり2~3万円の家賃で済むのでありがたいです。
家具家電付きの賃貸や、インターネット使い放題などのサービスもありますので、現地であれこれ買い揃えるお金と労力を省けるでしょう。
また、モントリオールのあるケベック州では、携帯電話の料金プランが安いことも特徴の1つです。ほかの州に住む人が、わざわざモントリオールの番号を使うケースも珍しくないので、その恩恵の大きさが分かります。
海外留学最大の弊害といえば、やはり費用面です。学費や渡航費用だけではなく、現地での滞在費は重く圧し掛かるので、費用の問題がクリアできず海外留学を断念せざるを得ないケースは非常に多いなか、物価が安いことは多くの留学生の助けとなるでしょう。
多くの食文化が味わえる
モントリオールは、美食の街としても有名です。フランス文化の名残でフランス料理を中心に、ヨーロッパやアジアから、様々な食文化が持ち込まれています。そのため、食に目がない美食家たちが世界中から押し寄せてくるのです。
街にはレストランやカフェが多く存在し、多くの文化が溶け合う料理は、訪れたグルメ通の人間を唸らせるほどのクオリティを誇っています。日本人からすれば見たことも聞いたこともない料理が溢れているので、日々の食事が留学生活で大きな楽しみになるでしょう。
注意点としては、モントリオールで外食をすると消費税が高いことです。基本的には自炊の生活を送り、たまの贅沢として外食に繰り出すライフスタイルがおすすめです。
芸術的なイベントが多い
モントリオールは美食の街に加えて、芸術の街とも称されています。これもフランス文化の名残と言えるでしょう。
街中ではアート系やデザイン系のイベントが年中開催されており、散歩をしていたら魅力的なイベントに出くわしたという偶然も珍しくありません。
美術館やギャラリーもあちこちに点在しているので、休日はアートに触れる旅に出掛けるのも良いでしょう。街中がエンターテインメントに溢れているので、退屈とは無縁な場所です。
街並みが美しい
モントリオールはフランス文化を影響を強く受けているため、街並みがヨーロッパ調で非常に美しいです。
石畳が敷かれた歩道を進んでいくと、あちらこちらに石造り建物が聳え立ち、明らかに日本の街並みとは趣が異なります。美しい大聖堂や教会など、歴史的な建造物も多く、街を散策しているだけでおとぎの国に迷い込んだ錯覚を体験できるでしょう。
また、カナダは自然が豊かな印象を持つ方が多いですが、モントリオールは都会と自然が融合する、センスが光る街です。SNS映えするお洒落な風景も多いので、海外にいながらお洒落な都会で生活をしたい方にも適した場所です。
休日はぜひ、モントリオール観光に出掛けてみましょう。
モントリオール留学のデメリット

人間も同様ですが、留学先の国にも良い面と悪い面があります。
美しい環境で英語を学べるモントリオール留学ですが、残念ながらデメリットも存在します。しかし、事前に欠点を把握しておけば、渡航後のトラブル防止にも繋がるでしょう。
重要なポイントばかりですので、必ずチェックしてください。
器用貧乏になる
英語とフランス語の両方を学べる環境は、人によってはデメリットになる場合があります。
例えば、英語のネイティブスピーカーになることを目標にモントリオール留学をしたとします。現地で本場の英語を学ぼうと息巻いていたのに、街中にフランス語が溢れているため、そちらの取得にも時間を割かれてしまいます。
語学学校でみっちり英語のレッスンを積んでも、日常生活でそれを生かす場が少なければ、いつまで経っても英語力が向上しないでしょう。自分は英語を学びたい、しかし、フランス語が扱えなくては生活が不便で仕方ない。
このような葛藤から、英語とフランス語のどちらも中途半端な習得に留まってしまい、ネイティブスピーカーと呼ぶにはレベルが低いまま帰国を迎えるケースも少なくありません。
日本の物が手に入りにくい
モントリオールにも日本食材店はありますが、中心地であるダウンタウンに数件ある程度です。そのため、郊外に住んでいると日本の物が手に入りにくい傾向にあります。
価格も決して安くはないので、お金に余裕のない学生にはなかなか手が出しにくいでしょう。日本の食材や調味料が恋しい場合は、家族に頼んで送ってもらうほうが現実的です。
仕事が見つからない
カナダはワーキングホリデーで人気のある国です。モントリオールにも多くのワーホリ留学生が滞在していますが、日本人は仕事を見つけるのに一苦労します。
なぜなら、モントリオールでは英語はもちろん、フランス語も話せないと仕事にならないからです。街中にはフランス語表記が溢れています。業務でもフランス語のやり取りが多く、会話ができるだけではなく、読み書きも満足にできなければ雇用してもらうのは難しいでしょう。
現地の人間のほとんどがバイリンガルなら、英語ができればOKじゃないの?
このような疑問が浮かぶかもしれませんが、英語に関しても日常会話がスムーズにできなければ就労は難しいです。モントリオールにヨーロッパからの観光客も多く訪れるので、拙い英語ではやはり仕事にはならないでしょう。
治安が悪い場所もある
モントリオールだけではなく、カナダという国そのものが治安の良い場所として有名です。
しかし、場所によっては治安が悪いケースもあります。多くの観光地がそうであるように、モントリオールでもスリや置き引きなどの犯罪がはびこっています。外国人の間では、日本人はお金を持っているという認識が広まっているため、恐喝や空き巣などにも注意が必要です。
また、バイリンガル都市ゆえに言葉によるトラブルにも注意してください。英語に自信があっても、フランス語が話せない・理解できないことで人間関係にトラブルに発展するケースがあります。ちょっとした誤解から、傷害事件になることだって珍しくありません。
過酷な気候
カナダの冬は過酷だとご存じの方も多いでしょうが、その中でモントリオールの冬は群を抜いた寒さです。
真冬の平均気温はマイナス5.3℃~マイナス8.6℃と、日本よりも非常に過酷な環境です。時期によっては最低気温がマイナス15℃を下回るので、寒さに弱い方は冬の留学を控えたほうが賢明です。
また、現地で防寒具などを買い揃えることで余分な出費が発生します。日本に帰国する際も荷物となってしまうので、留学時期は慎重に検討しましょう。
モントリオールでおすすめの語学学校

モントリオールには、ケベック大学モントリオール校や、モントリオール大学など、数々の高校や大学、語学学校が存在します。
その中でも、特におすすめの語学学校を厳選し、皆さまにお届けします。学校選びで迷っている方のお役に立てたら幸いです。詳しい入学条件などは、各学校の資料を請求してください。
EC Montreal
ECグループは、世界各国に語学学校を展開しているため、信用度の高い学校です。
日常的に使える英語が学べると好評で、現地だけではなく、無料のオンライン学習などのサポート面でも評価が高いことが特徴でしょう。
講師陣がケンブリッジ大学の教員免許を保持していることから、授業の質も非常に高いのはメリットです。
所在地がショッピングモール内ですので、学校が終われば友達とショッピングや、食事を楽しむことができます。
MIILA
MIILAは、南米やヨーロッパから訪れた留学生が多く、日本人が極端に少ない語学学校です。
小規模特有のアットホームな雰囲気に包まれており、楽しく英語を学ぶことができるでしょう。日本人が少ないことで、外国人の友達が作りやすいこともメリットです。
日本人スタッフも在籍しているので、困ったときに頼れる人間がいる環境も心強いでしょう。
授業プログラムの選択肢が幅広く、フルタイムコース以外にも、自分の好きな時間帯をチョイスできるパートタイムコースが魅力的です。
現地でアルバイトをしている学生なら、就学と就労のバランスが取りやすいでしょう。
ILSC Montreal
ヨーロッパ調の建造物が数多く残る旧市街地に居を構える「ILSC Montreal」。
豊富なプログラムや、学生自身が履修クラスを選択できる自由性が人気の語学学校です。各クラスはある程レベルが統一されており、授業のレベルが高すぎてついていけなかったり、自分だけ周りから取り残されるといった事態を未然に防ぐことができます。
また、日本人カウンセラーが常駐しているので、今の自分のレベルにあったクラスが分からないときなど気軽に相談に乗ってくれます。トラブルにあった際のカウンセリングにも利用してください。
College Canada
College Canadaは、モントリオールとトロントにキャンパスを持っており、モントリオール留学費用を抑えたい方におすすめの格安学校となっています。
価格がリーズナブルでも授業の質は高く、専門的なプログラムが豊富に用意されています。
また、自分のスケジュールに合わせてプログラムが選択できるフレキシブルなシステムは、ワーホリ留学にも向いているでしょう。
College Canadaでは、併設されているカレッジにも進学が可能です。より英語力を伸ばしたければ、高いレベルのプログラムに取り組むことが可能です。
モントリオール留学でエレガントに英語を学ぼう

ヨーロッパ調の美しい街に、様々な文化が同居しているモントリオール。
観光地としても人気のある都市ですが、英語とフランス語の両方を学べることから、ヨーロッパ系の留学生の間で需要が高いです。まだまだ知名度が乏しい影響で日本人留学生は少ないのですが、それを逆手に取ることで、どっぷり英語漬けの毎日を送れるでしょう。
勉学だけではなく、プライベートで観光やグルメを楽しみにもうってつけの場所ですので、興味のある方は、モントリオール留学エージェントや、カウンセラーに相談してみてください。
きっと、生涯に渡って忘れられない経験となるでしょう。