近年、英語力を磨く目的で海外留学をする方が増えています。その中でも、ハワイ(Hawaii)は日本人の語学留学先として人気の高い国です。
では、なぜ日本人はハワイに渡るのでしょうか。そこには、常夏の楽園ならではの恩恵が隠されています。
本記事では、ハワイに語学留学するメリット・デメリットと併せて、留学費用の節約方法など、気になる情報を解説していきます。
ハワイに語学留学するメリット

ハワイは日本人の観光先として定番ですが、語学留学でも非常に重宝されている国です。なぜなら、ハワイに留学することによって、日本人に嬉しいメリットがたくさん得られるからです。
常夏の楽園で英語を学ぶ恩恵をご紹介します。
英語が公用語である
ハワイでは英語(English)が公用語として使われています。アマリカ州の1つなので当たり前だと思われるかもしれませんが、これが重要なのです。
常に英語は飛び交う環境に身を置くことで、いわゆる「英語脳」と「英語耳」を育てることができます。どちらも英単語を聞き取って理解するには欠かせない能力であり、英語に関して日本人が最も劣っている部分だといえます。
受験英語と呼ばれる英単語や文法などがよくできても、本場の英語に触れる機会が少なければそれを生かすことはできません。知識よりも実践が重視されるのが英会話の特徴です。
ハワイ現地の人間は日常的に英語を話しますので、嫌でも耳が英語に触れます。最初は何を言っているのか聞き取れなくても、徐々に耳が慣れてくることで相手が伝えたいことを理解できるようになるでしょう。
日本でもオンラインの英会話スクールに通うことで、外国人講師が話す本場の英語に触れることはできます。しかし、レッスンが終了すれば再び日本語が飛び交う環境へと逆戻りです。それでは、いつまで経っても耳や脳が英語に慣れてはくれません。
日本語から隔離された空間で生活できることが、英語力を飛躍的に高めてくれるポイントとなります。また、島とはいえイギリスが語源といわれる英語ですので訛りはさほど気になりません。日本人にとっても聞き取りやすいアクセントとなっているのは有難いでしょう。
語学学校が多い
ハワイには語学学校が非常に多く存在し、自分の好みに合った場所を選択できます。
特徴としてアロハな精神に基づいたアットホームな雰囲気が挙げられますが、全ての学校に独自の個性があります。徹底的に教育の質を重視するところもあれば、学生同士の交流に力を入れている学校もあります。
週末は学校主催でアクティビティを開催しているユニークなところなどは、勉強と遊びの両立を目指したい方におすすめです。
ハワイの教育水準は世界的に見ても定評があり、生徒は自分のレベルに合わせてプログラムを選択することができます。そのため、周囲とのレベル差から授業についていけないというトラブルは起こりません。
英語上級者と交流を持つことで、いわゆるネイティブスピーカー同士の会話に参加することもできます。最初は会話に入れず戸惑うでしょうが、その場にいることに意味があります。焦らず、じっくし英語耳を育てていきましょう。
また、語学学校が多ければ学費面でも選択の余地が出てきます。懐に余裕のない方は、なるべく学費の安い学校を選ぶと良いでしょう。あまりに安過ぎると授業の質が不安視されるので、口コミなどで情報を集めることもお忘れなく。
日本語が通じる場面が多い
公用語が英語とはいえ、日本語が全く通じないわけではありません。日本人観光客が多く訪れる影響か、レストランや路面店で日本語が通じる場面が意外と多いのです。
英語力を向上させるためにはなるべく日本語に触れないことが理想的ですが、英語初心者のうちはやあり不安なものです。
英語での日常会話が問題なくできるようになるまでは、日本語でのやり取りできる環境は非常に心強く、安心感を抱けるでしょう。
また、現地で日本語を話す人は日本人慣れをしています。差別や偏見もなくフレンドリーに接してくれることが多いので、孤独感に苛まれるリスクを回避できます。
様々な文化に触れられる
ハワイの語学学校では、世界中の留学生を受け入れています。純粋に英語力を向上させたい方だけではなく、ハワイという土地そのものに魅力を感じて集まってくるケースもあります。
そのため、語学学校でのクラスメイトは非常に多国籍となり、日本にはない様々言語や文化に触れることができるでしょう。ハワイにいながらヨーロッパや南米などの文化に触れることができるのは、何だか得をした気分になります。
また、意外に思われるかもしれませんが、ハワイの語学学校に通う日本人の数は決して多くありません。ハワイに語学留学した日本人学生が、SNSで「日本人少ない」と呟いているケースも珍しくないのです。
日本人の比率が全体で10%以下の学校もありますので、日本語に触れる機会を極力避けられるでしょう。
同郷の人間がいれば、つい行動を共にしてしまうのは人間の心理です。日本人同士でつるめば、つい日本語を使ってしまうことは想像に難しくありません。せっかく英語漬けの毎日を送る環境が整っているのですから、なるべく日本人学生が少ない語学学校を選ぶことも重要です。
プライベートも楽しめる
ハワイといえば、世界有数のリゾート地です。
例えば、マウイ島には全米のベストビーチにも選ばれた美しいビーチがいくつも存在します。ほかにも渓谷や自然公園、火山など見どころ満載なハワイ留学を実現させれば、プライベートも充実すること間違いなしでしょう。
マリンスポーツが趣味な方にはまさに楽園ともいえる環境ですので、勉強も遊びもしっかり楽しんでください。
また、食事に関しても楽しみが待っています。ハワイの食文化は独特で、世界中から持ち込まれた食材や郷土料理を独自に融合させています。日本人の味覚に合う料理も多く、ハワイから直輸入という形で日本にお店をオープンさせるケースも少なくありません。
夕焼けに染まったビーチを眺めながら美味しい料理に舌鼓を打つ。まさにリゾートと呼べる留学生活が送れるのは、ハワイという国を選んだ特権といえるでしょう。
日本製品が手に入りやすい
日本との交流が深いハワイでは、現地で日本製品を入手することも難しくありません。
異国の地での生活がどれだけ魅力的であっても、ふとした疑問に日本が恋しくなるケースは珍しくありません。その代表例が食事です。ハワイの食事も素晴らしいですが、やはり日本食が食べたくなる瞬間はあるでしょう。
ハワイでは、ラーメンやお寿司、とんかつなどの日本食を扱うお店が数多く存在します。スーパーマーケットでも日本製の食品を購入できますので、胃と舌をホームシックから解放させたい場合に重宝できます。
また、海外製のお化粧品やシャンプーが合わないという女性も、手軽に日本製品が手に入りますのでご安心ください。免税店を利用すれば、日本よりも安く購入できる点も大きなメリットです。
日本から直通便が多く出ている
日本人にとって馴染みの観光地だけあり、日本からの直行便が多いことはメリットです。羽田と成田を合わせれば、1日にかなりの本数が運航されているので、時間帯も比較的自由に選ぶことが可能です。
また、移動面での負担が少ないことも大きなメリットだといえます。
ヨーロッパなどはいくつかの国の空港を経由し、何十時間も掛けて移動する必要があります。時差ボケの影響で、肉体的にも精神的にも辛い思いをするでしょう。
ところが、日本からハワイのフライト時間は7~9時間程度です。夜間初のフライトを選べば、現地への到着は朝となります。機内でぐっすり寝て起きたら、太陽が眩しい常夏の朝が出迎えてくれるのです。
ハワイは年間を通じて温暖な気候に包まれておりますので、冬服などかさばる荷物が不要という点も有難いでしょう。
ハワイに語学留学するデメリット

日本人が英語を学ぶうえで天国のような環境であっても、無視することのできないデメリットは存在します。
しかし、事前に問題点を把握しておけば、それに対する対処法が立てやすくなるといえるでしょう。ハワイに語学留学するデメリットをしっかり確認してください。
日本語を使ってしまう
日本語は通じる環境は、やはり諸刃の剣でもあります。
英語初心者からすれば確かに助かる状況なのですが、チャレンジ精神の欠落に繋がるリスクがあります。日本語が通じるという安心感からつい同じ店に通ってしまい、生の英語でやり取りできるチャンスを自ら棒に振るってしまうケースがあるのです。
拙い英語でも、現地の人間とのコミュニケーションは英語力を高めるために必須です。いつまでも日本語という母語に甘えていては、独り立ちなど絶対にできません。
海外留学するからには腹を括りましょう。滞在中の間だけでも、日本語を捨てる覚悟をもってください。
物価が高い
一部の商品を除いて、ハワイは物価が比較的に高い国です。
特に、便利な施設が集うワイキキ近郊は、賃貸料や食費の負担が重く圧し掛かります。語学学校もいくつかあるので理想的な地域ではありますが、金銭的な余裕がなければせっかくのリゾート地を堪能できません。
普段はなるべく自炊を心掛け、外食やアルコールの飲酒は休日の楽しみに限定したほうが現実的でしょう。自炊する際は、ハワイならではの野菜や果物を使ってみることをおすすめします。
紫外線が強い
ハワイの紫外線は、日本の3~6倍ともいわれています。そのため、肌が弱い方は皮膚トラブルに注意する必要があるでしょう。
日本と同様に、ハワイでも夏の時期(6~8月)が最も紫外線が強く、サングラスや日焼け止めを使わなければ恐くて外を歩けないという女性もいます。
南国のリゾート地といえば、日光浴やマリンスポーツのアクティビティが醍醐味ではありますが、きちんと紫外線対策を立てなければ、文字通り泣きを見ることになるでしょう。
ハワイに語学留学をする際に意識したいこと

充実した留学生活を送るために、大切な心構えをお伝えします。これらのポイントを意識するだけで、英語学習を進捗状況が大きく異なってくるでしょう。
日本人の性格に基づく問題点もあるので、必ずチェックしてください。
事前に英語学習をしておく
日常会話に必要な最低限の英語学習は、事前に済ませておくことをおすすめします。
英会話で重要なのは耳ですが、聞き取った英単語の意味を知らなくては会話になりません。難しい単語に関しては必要に応じて現地で学べば良いので、簡単な英単語くらいは理解できるようにしておきましょう。
失敗を恐れずに英語を使う
せっかくハワイで生活をするのですから、チャレンジ精神を燃やしていきましょう。初心者であっても、積極的に現地の人間とコミュニケーションを取ってください。
日本人は失敗を恐れる傾向にあります。拙い英語ゆえに、「まったく会話にならなかったらどうしよう」と不安になるのです。
ですが、日本に来る外国人観光客を思い出してください。こちらからすれば、笑いたくなるような日本語をどんどんぶつけてきますよね?
この失敗を恐れないチャレンジ精神が成長の糧になるのです。笑われても構いません、首を捻られても良いのです。どんどん自分の英語をぶつけていきましょう。
失敗なくして成功はないのです。
ハワイへの語学留学費用を節約する方法

海外留学で一番ネックとなるのは、やはり費用面の問題でしょう。
ハワイへの語学留学に関しても、決して安くはない留学費用が発生します。金銭的に余裕のない方ですと、資金の捻出が難しくて留学を断念するケースが珍しくありません。
そこで、少しでも費用面の負担を安くする秘策を解説していきます。
渡航時期を検討する
航空会社にも繁忙期があり、渡航費用が高い時期もあれば、安い時期もあります。
一般的に、年末年始やGW、夏休みシーズンなど、長期の休みに入ると日本からハワイに飛ぶ直行便の値段も跳ね上がります。
飛行機のチケット代は大きな負担となりますので、なるべく安い時期に、安い価格でフライトをする時間帯を選ぶことが賢明です。
近年は格安航空の需要が高まっていますので、座席の質や機内サービスのクオリティを求めないのであれば、そういった航空会社を使っても節約になるでしょう。
滞在方法を工夫する
語学留学では、学生寮・ホームステイ・賃貸の3種類から滞在方法を選ぶことが一般的です。
少しでも滞在費を安く抑えたいのであれば、学生寮かホームステイを選ぶと良いでしょう。どちらがよりお得かは学校によって異なります。
学生寮の費用込みで留学プランを提供している学校もありますので、事前に留学エージェントや学校のスタッフをとおして費用を確認しておきましょう。
賃貸では、コンドミニアムなどの物件を数人でシェアすると費用の節約になります。また、滞在費を極力抑えたいのなら、今話題の0円留学を検討するのも1つの方法かもしれません。
長期の留学プランを申し込む
語学留学の期間は人によって様々ですが、長期プランのほうが最終的に費用が安くなるケースが多いです。
長期割というサービスはあらゆる分野で用いられますが、語学留学も対象となっているのはあまり知られていない情報でしょう。
興味のある方は、留学センターなどで語学留学のパンフレットを閲覧してみてください。
ハワイの語学留学は一種のリゾート

毎年、多くの日本人観光客が訪れるハワイ。オアフ島南部に位置するホノルル、その海岸沿いの市街地であるワイキキを始め、様々な観光名所やアクティビティーが有名です。
ハワイへの語学留学は、日本人にとって英語力を飛躍的に向上させるチャンスです。地の利を生かし、数々の恩恵を上手に利用していきましょう。
そして、ハワイという常夏の楽園を楽しんでください。ハワイで生活をするということは、一種のリゾートです。美しい空と海に抱かれながら英語を学べるなんて、最高の環境だとは思いませんか?
勉強もプライベートも存分に堪能し、充実した留学生活を送ってください。