留学は1ヶ月でも効果ある?短期集中のメリット&デメリットとは?

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海外留学と聞けば、ある程度は長期に渡って実施するイメージが強いでしょう。ところが、巷では1ヶ月間などの語学留学に注目が集まっているのです。

  • 「たった1ヶ月の留学で効果はあるの?」
  • 「時間とお金の無駄じゃない?」

上記のような疑問は最もですが、超短期留学には驚くべき効果が隠されています。

本記事では、留学1ヶ月のメリット&デメリットも含め、気になる疑問を全て解決していきます。

留学は1ヶ月でも効果ある?

ノートパソコンと花瓶のあるおしゃれなワークスペース

結論からお伝えすれば、留学は1ヶ月でも効果があります。なぜなら、短期間の語学留学とはいえ、海外で生活をすることで自然と英語力が向上していくからです。

では、なぜ海外生活を送ることで英語力が向上していくのでしょうか。超短期留学の隠された効果について、詳しく解説します。

英語漬けの毎日が送れる

滞在期間は短くても、周囲に日本語を話す人間がいないことで英語漬けの毎日を送れるでしょう。

日本でも英会話のオンラインレッスンに加入すれば、外国人講師の本格的なレッスンを受けられます。

しかし、その時間はせいぜい1~2時間程度です。レッスンが終われば、再び日本語が飛び交う環境に身を置くことになりますので、せっかく学んだことをアウトプットする機会がありません。それではいつまで経っても英語力は向上しないでしょう。

これはスポーツでも同じです。日々の練習で技術を磨いても、実践で生かす場がなければ意味がありません。所謂、本番に弱いタイプの選手になってしまうのです。

海外への語学留学では、1日に4~5時間のマンツーマンプログラムを受けることが多いですが、授業が終わった後も、周りにいるのは英語を話す外国人だけです。

挨拶や世間話など、現地でのコミュニケーションは全て英語ですので、授業で学んでことをフル活用しなけければ、日常生活の支障をきたす恐れもあります。

英語を話さなければならない環境に飛び込むことで、練習と実践を効率良く行えるでしょう。

リスニング力の強化

海外留学は、「英語耳」を鍛えることにも適しています。

英語耳とは、日本語には存在しないイントネーションや、音やリズムを聞き取る能力のことです。英語と日本語では周波数そのものが異なってくるので、音の違いを聞き分ける耳を持つことで、相手が何と言っているのか理解できます。

英語力を鍛えるには、洋画を字幕なしで観たり、外国人講師の英会話レッスンを受けるなどの方法がありますが、一番手っ取り早いのは、英語しか話す人間がいない環境に身を置くことです。

最初のうちは簡単な単語を聞き取るくらいしかできないでしょうが、耳が英語に慣れてくるにつれ、会話の全貌が見えてきます。つまりリスニング力が強化されているということです。

スピーキング力の強化

リスニング力と同様に、海外留学をすることでスピーキング力の強化も期待できます。

スピーキング力は、英語を話す力のことです。英語はただ単語を発すれば良いわけではありません。発音やイントネーション、文法が正しくなければ、自分の言いたいことが相手には伝わらないのです。

外国人を相手に英語を話せば、自分のスピーキング力が明確になります。拙い発音や文法であればこちらの意思が相手には伝わりませんし、相手もそれを表情やジェスチャーで遠慮なく伝えてきます。

会話を成立させるには、どこか改善すればよいのか。毎日英会話を実践することで、自分の課題が見てくるでしょう。

英語を話すことに慣れる

日本人は、英語を話すことに羞恥心を抱く傾向にあります。いわゆる受験英語は良く出来ても、本場の発音やイントネーションに重きを置く英会話は苦手としているのです。

それはなぜか、話す相手が同じ日本人だからです。日本人同士で英会話をする場合、互いに気まずい思いをした経験はありませんか?

朝の挨拶をするのであれば「おはようございます」、お礼を言うときは「ありがとうございます」。これらの母語が染みついているので、外国人のような発音やイントネーションで、「グッドモーニング」「センキュー、ソーマッチ」とはなかなか言えません。

社会人であればまだしも、学生という立場で正しい英会話を試みても、相手にからかわれることがオチです。自分の発音を真似されたりすれば、恥ずかしくて人前では英語が話せなくなってしまうでしょう。

こういった現象は、英語を第二の公用語として学ぶべきだという、意識の乏しさからくると思われます。テレビでコメディアンなどがわざとらしい英会話を披露することも、英語に関するリスペクトを欠いた行為と言えます。本場の英語を学ぶための、一種の弊害となっているかもしれません。

ですが、海外であればそういった恥ずかしさを感じることはありません。言葉・表情・ジェスチャーと、体全体を使って英語を表現してきます。その環境に慣れることで、帰国後も日本人相手に臆することなく英語を披露できるようになるでしょう。

外国人の感性に刺激を受ける

外国人は感性が豊かゆえに、物事をグローバルな視点で捉えることができます。

日本人はルールや常識を重んじるあまり、やや視野や価値観が狭くなる傾向にあります。経済や芸術の中心が日本ではなく外国にあるのは、常識や型に囚われることのない、柔軟な思考回路を持っているからだと言えるでしょう。

海外に留学することで、外国人の考え方や価値観を目の当たりにし、自分の成長へと繋げることができます。よりスケールの大きな人間に進化するための糧となるのです。

日本にオフィスを構える大企業であっても、重役は外国人であるケースが多いです。海外流の思考回路を輸入することで、将来的なキャリア形成に生かしてください。

留学1ヶ月のメリット

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1ヶ月間という短い留学期間であっても、英語力が向上することが分かりましたが、超短期留学にはほかにも見逃すことができないメリットが存在します。

留学生にとって嬉しい恩恵を見ていきましょう。

気軽に留学ができる

学生や社会人などの立場によって異なりますが、海外留学には様々な準備が必要です。

  • 日程調整
  • 留学費用の貯蓄
  • 持ち物の買い出し

上記の中で最も難しいのが、日程調整でしょう。大学生や高校生であれば休学する必要がありますし、社会人にいたっては、海外赴任でもない限り仕事を辞めなければならないケースも出てきます。

しかし、1ヶ月という短期留学であれば、日程調整は比較的に楽です。学生なら春休みや夏休みなどの長期休暇を利用すれば問題ありませんし、社会人であっても会社の理解が得られれば休暇の申請が行えるでしょう。

留学期間が1ヶ月というのは、気軽に海外生活を経験したい方には、うってつけの留学方法です。

費用を抑えられる

1ヶ月の短期留学では、留学費用を大きく削減することが可能です。国にもよりますが、仮に1年間の海外留学を実行するなら、100万円以上の費用が発生するでしょう。

ところが、短期留学であれば、学費や生活費がそこまでかからないので、金銭的に余裕のない方でも気軽に留学できます。

ホームステイを利用したり、知り合いの家に居候することができれば更に安上がりな旅となるでしょう。

外国の文化に触れられる

海外留学では、その国の様々な文化に触れることができます。

  • 食事
  • 芸術
  • エンターテインメント
  • 街並み

せっかく異国の地に行くのですから、英語の勉強だけではなく観光も楽しみましょう。学業とプライベートを両立させることも、海外留学の醍醐味です。国によっては、年中街中でイベントが開催されいる場所もあります。

留学1ヶ月のデメリット

赤いペンでノートにメモを取る手元のクローズアップ

数々のメリットが得られる1ヶ月留学ですが、若干気になるポイントも存在します。

人によっては無視できないデメリットにもなるので、必ずチェックしてください。

英語に慣れてきた頃に帰国を迎える

滞在期間が短いゆえに、徐々に耳と脳がネイティブ英語に慣れてきた頃に帰国を迎えるケースがあります。人によってはまさにこれからというタイミングですので、若干の物足りなさを感じるでしょう。

また、英語を学ぶことに必死で、異文化交流が図れないというケースもあります。気がつけば観光名所を1つも訪れていないという事態にもなりかねません。

友達が作りにくい

外国人の友達を作ることも海外留学の楽しみですが、1ヶ月という滞在期間では、思うように現地の人間とコミュニケーションを取れないケースがあります。

せっかくお互いに打ち解けたきた頃に帰国するパターンもありますので、友達作りには向かないかもしれません。

留学1ヶ月が向いている人の特徴

複数の古本が開かれた状態で重なった読書の風景

短期間で英語力の強化が見込める1ヶ月留学ですが、誰でも向いているというわけではありません。適正のない方ですと、本当にお金と時間を無駄に消費することになりかねません。

そこで、どんなタイプの人間は超短期留学に向いてるのか、詳しく解説します。自分に当て嵌めながらご覧ください。

英語の基礎ができている

TOEIC何点以上などとは言いませんが、日常会話に必要な英単語や文法が最低限習得できていると、スムーズな留学となるでしょう。

1ヶ月という短い期間で1から英語の基礎を学ぶのは、やや現実的とは言えません。どちらかと言えば、これまで学んできた英語力を高めるための期間ですので、渡航前に基礎的な部分が学習しておきましょう。

計画性がある

短期留学においては、計画性のある人間が勝ち組となれるでしょう。短い期間だからこそノープランで海外に渡っては、何も学ばずに留学を終える恐れがあります。

1ヶ月間をどのようにして有効活用するか、事前に計画を練ってください。1年間のスケジュールを練るのは骨が折れるかもしれませんが、1ヶ月であれなそれほど大変な作業ではありません。

学業とプライベートの両方が充実できるようにプランを練りましょう。

コミュニケーション能力が高い

日本人とは異なり、外国人は積極的に距離を詰めてきます。言葉だけではなく、ハグやボディータッチも日常茶飯事ですので、コミュニケーション能力が高い人ほど、すんなり現地の人たちに馴染めるでしょう。

逆に、人と距離を置いたり、無意識に壁を作ってしまう方は、短期留学には向きません。1人でも多くの人間とコミュニケーションを取るには、自分から相手の懐に入り込む能力も不可欠なのです。

留学1ヶ月の心構え

手書きメモが書かれたカラフルな付箋のセット

1ヶ月という超短期留学だからこそ、事前の心構えが重要となります。何も考えずにノリと勢いだけで渡航しては、現地で何も学べずに帰国を迎えることになるでしょう。

せっかくの海外留学で後悔しないための秘訣を伝授しますので、参考にしてください。

滞在時間を大切にする

短期留学では、現地での滞在時間を大切にする心構えを持ってください。

長期留学であれば、序盤はゆっくり環境に慣れていけば良いですが、短期滞在ではそうはいきません。生活基盤を築いているうちに帰国の日を迎えるケースもあるので、事前に留学プランを綿密に練っておく必要があります。

時間は有限です。短い滞在期間の1分1秒を大切に過ごすことが、充実した留学生活へと繋がるのです。意味ない時間の消費だけは避けてください。

帰国後も英語学習を継続する

留学期間で耳と脳が鍛えられたら、帰国後も継続して鍛え続けましょう。

ある意味、英語と筋トレは似ています。筋肉は使わなければ衰えていきますが、英語にも同じことが言えるのです。海外に住んでいた頃は英語が話せたのに、日本に帰国して数年が経過すると話せなくなったという話をよく耳にします。

これは、英語を話す必要性がなくなったことで起こる現象です。帰国後も英語学習を続けることで、海外留学で得た経験を無駄にせずに済むでしょう。

留学1ヶ月におすすめの国

ノートと本の上に置かれた開いたノートパソコン

海外留学では、アメリカやイギリス、オーストラリアといった国が定番です。世界には語学留学に適した国が多く存在する中、どこを滞在先に選べば良いか迷ってしまうでしょう。

一ヶ月という超短期間では、シンプルに自分が行きたい国をチョイスすると、単なる観光で終わってしまう恐れがあります。

そこで、短期間で英語を学ぶのに最も適した国をご紹介します。

フィリピン

フィリピンは、日本人の語学留学に最も適した国です。質の高い英語教育はもちろんのこと、物価が安いことで全体的な留学費用を抑えることができます。

毎年多くの日本人留学生を受け入れているセブ島は、美しい海と砂浜が広がるリゾート地でもあります。学業とプライベートも両立させるのに、これほどうってつけの国はないでしょう。

現地の人間は親日家ですので、日本人に親切な点も嬉しいメリットでしょう。また、フィリピン留学は、日本国内の留学エージェントでも大々的に取り扱われているので安心感も抜群です。現地には日本人カウンセラーも常駐しているので、困ったときはアドバイスをくれます。

カナダ

カナダは、ワーホリ留学(ワーキングホリデー制度を利用した留学)に人気の高い国です。雄大な自然とヨーロッパ調の美しい街並みが混在する様は、まさに異国情緒が溢れている魅力的な場所です。

大きな都市には世界的な大企業とオフィスもありますので、インターンシップ制度をフル活用できるでしょう。

英語教育い力を入れてる語学学校も多く存在しますので、働きながら本場の英語を学びたいという方にはおすすめの国です。

ニュージーランド

ニュージーランドは、広大な大自然に抱かれた長閑な国です。都会の喧騒から離れ、のんびり英語を学びたい方におすすめです。同じような環境では、アイルランドも魅力的な国でしょう。

世界的に高い教育水準が保たれていますが、学費と滞在費が比較に安いことも大きな特徴です。語学学校はアットホームな雰囲気のSchoolが多いので、コミュニケーションに自信のない方でも、温かく迎え入れてくれるでしょう。

留学1ヶ月で気軽に英語力を高めよう

教科書とノートを持つ学生の上半身とバックパック

留学が1ヶ月という短期間であれば、必要以上に気を張らず、気軽に海外に飛び出せます。本場の英語に触れるには十分な期間ですし、何より外国人を相手に英語を話すという貴重な機会を得ることができます。

日本では正しい発音で喋ろうとすると、何とかなく恥ずかしいものです。ですが、海外であれば発音だけではなく、表情やジェスチャーなど様々な要素が加わります。本場のスピーキングを体験することは、必ず今後のキャリアにおいてプラスに働いてくれるでしょう。

皆さんも1ヶ月という超短期留学で、貴重な体験をしてみてはいかがでしょうか。

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