英語を学ぶために海外への語学留学を検討する方は多いですが、英語圏であればどの国でも良いというわけではありません。
現地に外国人留学生のための語学学校が設立されているか、新型コロナウイルスの影響で入国や滞在が制限されていないかなど、様々な条件を考慮した上で留学先を選ぶことが重要です。
そこで、本記事では今海外に飛び出すならおすすめの国を、6ヵ国に絞りご紹介します。最新情報ですので、これから世界に羽ばたく計画のある方は、ぜひチェックしてみてください。
留学で行ける国

早速海外留学におすすめの6ヵ国を見ていきましょう。
常夏の楽園ハワイや、セレブの国ドバイ、芸術の国フランスなど、日本人が憧れる国はたくさんありますが、国選びにはいくつかのポイントがあります。本記事では、下記の点を重要視して留学先を選別しました。
- ビザ取得の難易度
- 語学学校の数
- 費用面でのコストパフォーマンス
- 国の魅力
- 英語を学ぶ環境
- サポート体制
どれも海外留学には欠かせないポイントです。自分が現地に渡航する姿をイメージし、楽しみながらご覧いただけると幸いです。
フィリピン
トップバッターを務めるのは、東南アジアの楽園フィリピンです。事前のビザ申請が非常に容易で、面倒な事務手続きが少ないことは、海外留学における大きなメリットでしょう。
日本と距離が近く、時差もほとんどないご近所さんですが、世界有数の観光地でもあります。特に美しいエメラルドグリーンの海と、真っ白な砂浜が広がるセブ島は、毎年多くの外国人観光客が訪れる最高のリゾート地となっています。
留学先としてのフィリピンの特徴を、下記のようにまとめてみました。
特徴 | 内容 |
---|---|
留学費用が安い | フィリピンは欧米と比べると学費が安く、最大で半額近く費用を抑えることができる |
充実のマンツーマンレッスン | レッスンは現地の講師とのマンツーマンが基本。朝から晩までカリキュラムを組まれる日もあるので、濃密な時間を過ごせる |
親日国家 | フィリピン人には親日家が多く、日本人に対して友好的 |
物価が安い | 日本と比べると物価が安く、現地での滞在費を削減できる |
年間をとおして温暖な気候 | 年中温かい空気に包まれているので過ごしやすい |
世界屈指のリゾート地 | セブ島は日本人だけでも年間約1万人が訪れる美しいリゾート地。語学学校も多数存在する |
フィリピンに留学する最大のメリットは、費用面でのコストパフォーマンスが良いことです。
学費はもちろんのこと、物価が安いことで現地での滞在を安く抑えることが可能でしょう。フィリピンで賃貸契約をする場合は、家賃6万円ほどで高級タワーマンションに住むことができます。
日本での一般的なワンルームマンションであれば、2~3万円程度の金額で十分借りることが可能です。その他、食費や水道高熱、通信費(携帯・インターネット代)なども日本では考えられないほど安価ですので、お金のない貧乏学生には最適な環境が整っています。
平日はしっかりと学業に励み、週末は少し贅沢をしてリゾート地で羽根を伸ばすなど、勉強と遊びの両立が無理なく行えるでしょう。
フィリピンには語学学校が多いことから、日本人留学生の数も非常に多いです。そのため、現地の留学エージェントから受けられるサポート体制も整っており、同郷の仲間がいることで互いに助け合える点も心強いメリットです。
アメリカ
夢の自由の国、アメリカ合衆国。世界経済の中心地であるニューヨークを首都に持つこの国は、世界中から野心を持つ人々が集まってきます。
音楽やアート、ファッションなどの分野でも世界の中心であり、ビジネスの成功を夢見る挑戦者には、まさに夢の舞台と言えるでしょう。
そんなアメリカの特徴を、下記のようにまとめました。
特徴 | 内容 |
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留学費用が高い | アメリカの学費は東南アジアと比べれば高い |
様々な国の文化に触れられる | 世界中から集まる留学と交流を持つことで、異国の言葉や文化、価値観に触れることができる |
滞在先地域の選択肢が多い | アメリカは州ごとが1つの国と言えるほど、特徴が分かれている。そのため、自分のライフスタイルに合わせた地域を滞在先として選べる |
あらゆるジャンルの世界最先端に触れられる | アメリカは経済だけではなく、芸術・医療・エンターテインメントなどあるゆる分野で世界を引っ張っている |
インターシップを採用している企業が多い | Amazonやスターバックスなどの大企業でインターンシップを経験することができる |
アメリカ留学では、人生を鮮やかに彩るための経験値を積めます。
学業だけではなく、ビジネスやエンターテインメントなど、あらゆる分野の最先端を体験する良い機会だと言えるでしょう。
難点を挙げると、学費や滞在費が高額なこと、ワーキングホリデー制度がないので働きながら学校に通えないことです。学生ビザでも週最大20時間までの就労が認められていますが、アメリカは物価が高いので、現地での生活費を確保することは容易ではありません。
事前に十分な資金確保をするか、現地では知り合いの家にホームステイするなどして滞在費を浮かせないと、アメリカ留学のハードルは非常に高いでしょう。
オーストラリア
広大な大自然と、美しいビーチが広がるオーストラリア。日本の約20倍の国土を誇る国には、世界的に住みやすいと評価されている都市が点在しています。
日本人の海外旅行先としても定番で、3ヶ月未満の短期留学であれば観光ビザのみで入国できます。日本国籍であれば、観光ビザの申請が不要という点もメリットでしょう。
ここでは、オーストラリアの特徴を下記のようにまとめました。
特徴 | 内容 |
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留学費用が高い | オーストラリア留学には多額の費用が発生する。分かりやすい例を挙げると、フィリピンの2倍ほどの費用 |
物価が高い | 先進国であるオーストラリアは物価も高い。長期間滞在するには十分な蓄えが必要。同様にシンガポールも懐に余裕がないと留学は厳しい |
留学方法に関する選択肢が多い | オーストラリアは留学制度が整っており、様々な方法で現地に滞在することができる |
治安が良い | 日本人留学生や観光客が多いオーストラリアは、都市を問わず治安が良い |
ワーキングホリデーが最大3年まで可能 | セカンドビザを取得することで滞在期間の延長が可能。夫婦でワーホリ留学するという珍しい形も増えている |
アメリカと同様に費用面でのコストパフォーマンスは悪いですが、学業だけではなく、観光やアクティビティなど、プライベートな時間を満喫したい方には魅力が高いでしょう。
短期留学であれば学生ビザの取得が不要ですし、制度が整っていることから、留学方法を自分のスタイルで選べます。近年は語学留学が人気を博していますが、大学や大学院、専門留学なども積極的に受け入れています。
オーストラリアには留学生に質の高い教育を提供するための、ESOS(イーソス)法という法律が存在します。学生の安全と安心を保証しているだけに、留学先としては非常におすすめの国です。
マルタ
首都全体が世界遺産に登録されているマルタ。イタリアの南に位置する島国ですが、歴史あるヨーロッパの街並みは見る者を魅了すること間違いなしです。
地中海の透き通る海に浮かぶ国の特徴は、下記のとおりです。
特徴 | 内容 |
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留学費用が安い | ヨーロッパの主要国と比較すれば、マルタの学費はリーズナブル |
滞在先の確保が難しい | マルタは決して広い国ではないので、ホームステイ先や学生寮の数が限られている |
ヨーロッパ系の学生と触れ合う機会が多い | マルタはヨーロッパ諸国のバカンス先としては定番の国。留学生にもイタリアやフランス、スペインといった人種が多い |
地中海で英語を学ぶことができる | ターコイズブルーの海が広がる地中海に語学留学ができる |
自炊をすれば滞在が抑えられる | 日本より安く購入できる食材も多く、工夫次第で生活費の削減が可能 |
ヨーロッパ圏内では、留学費用が安い部類に入ります。東南アジアと比較すれば高額ですが、アメリカやイギリスと比べればお得でしょう。
しかし、現地での滞在先に限りがあることは問題です。マルタは国自体が小さいので、ホームステイ先や賃貸物件の数がそこまで多くありません。
学生寮を持つ語学学校の数にも限りがありますので、渡航時期のかなり前から滞在先の確保に動く必要があります。
数人でコンドミニアムをシェアする方法もありますが、長期滞在する観光客がホテルではなくコンドミニアムを利用するケースも多いので、やはり時期に余裕も持って抑えておかなければなりません。
物価に関してはそこまで安くありません。野菜や果物などは日本よりも高い値段で販売されている店が多い印象です。
しかし、同じ野菜でも地元のローカル野菜や、パスタやベーカリーなどは比較的に安価ですので、安い食材を購入して自炊に励むことで、生活費を大きく節約できるでしょう。
アイルランド
ヨーロッパの中でも、独自の歴史と文化が共存するアイルランド。広大な自然と、歴史的建造物の両方が楽しめる観光地としても人気の国です。
アイルランドはヨーロッパ人留学生が多いのですが、その大きな要因として、90日以内の短期留学ではあれば、事前にビザの申請は必要ないことが挙げられます。
学生ビザに関しても渡航前に面倒な事務手続きをするのではなく、入国後に現地で申請すればOKなので、ゆっくり必要書類を揃えられます。
留学生にとってはビザ手続きの手間が省けて嬉しいアイルランドですが、その特徴を下記のようにまとめました。
特徴 | 内容 |
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国民がフレンドりー | 非常にフレンドリーな国民性は、アイルランド人の特徴。学生や観光客などの垣根を越えて、地元の人間が積極的にコミュニケーションを取ってくる |
日本人留学生が少ない | アイルランドは日常的に英語を学ぶ場として注目を集めているが、日本人留学生の数は多くない |
欧米圏内では物価が安い | イタリアやドイツなどと比べ、欧米の中では安い部類に入る |
独自の文化が体験できる | アイルランドに留学中は、ケルト文化を味わう場面に多く遭遇する |
英語初心者には厳しい環境 | アイルランド人の話す英語には独特の訛りがあり、話すスピードも早い |
アイルランドの公用語はゲール語(アイルランド語)ですが、多くの国民が日常的の英語も併用していることから、語学留学先として重宝されています。
非常にフレンドリーな国民性を持っており、レストランやバーに出掛ければ、学生や観光客であっても地元に人間が話しかけてきます。
そのため、学校以外で英語の触れる機会が多いので、リスニング力とスピーキング力が自然と鍛えられるでしょう。
アイルランドは留学先としての情報が乏しいため、日本人の学生が少ないです。時期によっては、1つの学校に日本人留学生が1~2人ほどしか在籍していません。
若干の心細さは感じるでしょうが、その分外国人留学生と接する時間が長くなるので、やはり英語力の向上が期待できます。
難点として、アイルランドの話す英語には独特の訛りがあります。会話のスピードも早いので、こちらが英語初心者であることを事前にアピールしておかないと、単語を聞き取ることに苦労するでしょう。
ちなみに、カナダの英語は日本で学ぶ表現が多く使われているため、日本人には聞き取りやすいと言われています。
ニュージーランド
自然豊かなニュージーランドは、国民よりも羊の数が多いユニークな国です。美しい放牧地を羊が群れを成して歩く光景は、まるでおとぎの国に迷い込んだ感覚を味わえるでしょう。
週に20時間までと制限はありますが、ニュージーランドでは学生ビザでの就労が許可されています。
比較的に物価の安い国ですので、学校に通いながらお小遣いを稼ぐには十分な時間です。貧乏学生には有難い制度ですので、日本人留学にとっても大きなメリットでしょう。
そんなニュージーランドの特徴には、下記の点が挙げられます。
特徴 | 内容 |
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映画のロケ地にもなるほどの大自然 | 山・川・湖・海など、ニュージーランドには雄大な大自然が広がっている。特に火山島のハイキングは人気 |
過ごしやすい緩やかな気候変動 | 夏は日本よりも涼しく、冬も最低気温が10℃ほどで過ごしやすい環境 |
英語の教育水準が高い | 「NZQA」という政府機関が教育水準を管理しているので、質の高い授業が受けられる |
日本との時差が少ない | 時差が3時間ほどなので、時差ボケになる心配がない |
田舎だと生活水準が下がって不便 | 滞在地域によっては、商店や遊び場所が少なく不便 |
先進国の中では留学費用が安いニュージーランド。物価が比較的に安いことで滞在費も抑えられることから、全体的な費用の削減を優先したい学生におすすめの国です。
ニュージーランドの語学学校は、質が高いことでも有名です。「NZQA」という政府機関が、「EER」という独自の基準を元に、学校の品質を1~4までのカテゴリーに分けて評価します。留学先でトラブルがあった場合も、カウンセリングなどのサポート体制が整っていることも魅力的でしょう。
そのため、ニュージーランドの語学学校を選び際はNZQAの調査結果を参考にすると、より高いレベルの英語が学べる環境に飛び込むことが可能です。カテゴリーでは1が最高評価となります。
デメリットとしては、自然が多いゆえに、田舎に滞在してしまうと生活が不便になってしまうことです。
24時間営業の商店や遊ぶ場所も少ないことから、日本での便利な生活に慣れていると、些か厳しい環境かもしれません。文明社会から離れたい人にはうってつけでしょう。
留学で行ける国はコロナ禍前に戻りつつある

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっていた2019年からは2020年の後半頃まで、多くの国で入国・出国(渡航中止勧告)が制限されてきました。
コロナ禍では留学は絶望的だった
2021年、2022年と規制が多少緩くなってからも、ワクチンの接種証明書や、PCR検査・抗原検査の陰性証明書の提示など、入国に関する厳しい審査は長期間に渡って継続されました。
滞在期間の制限や、空港での隔離措置が実施されたことは記憶に新しいです。その間、海外留学の夢を断たれた方々は、オンラインでの英会話レッスンなどを利用し、再び海外渡航できるチャンスを窺うことになります。
現在は多くの国で規制が緩和された
マスク着用や、手指食毒などを継続している国もありますが、現在では大部分の規制が解除され、留学や観光もコロナ禍前の状態に戻りつつあります。そのため、これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、海外に飛び出す学生が急激に増加しているのです。
語学留学向けのサービスも、ここに来てようやく本腰を入れている印象を受けます。様々な留学プログラムが用意されているので、自分に合った内容を選択することができます。
英語の勉強はやはり海外留学がマスト

本場のネイティブな英語を取得するには、やはり海外に身を置くことが一番です。
自分自身のステータスにもなりますので、日本人留学生の受け入れ先が増えている今が、英語力向上のチャンスでしょう。